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医療機器洗浄アドバイザーコラム 第31弾
2023年10月26日近畿・東海・北陸エリア担当の竹中です。
夜ごとの虫の音に、深まりゆく秋を感じるころとなりましたが、
皆様お元気でお過ごしでしょうか。
今回のコラムは、卓上超音波洗浄装置の発振確認方法です。
超音波は、複雑な形状の器材や内腔のある器材の洗浄に効果を発揮しますが、
人の目に見えない為、その確認に苦労されているとよくお聞きします。
例えば、弊社の真空ソノログ洗浄装置では、マニュアル操作で水を溜めて
超音波を発信し、そこに手を入れれば簡単に超音波を感じる事ができます。
もし指輪をしていれば、ピカピカになります。
この方法は、展示会などでのデモンストレーションとしては面白いのですが、
日々の点検で行う方法としては問題があります。
そこで、昔から行っている確認方法から最新の確認方法までをご紹介します。
一番皆様がご存じなのが、アルミ箔を瓶に入れて穴があくかを見る方法だと思います。
この方法は、比較的安価で誰にでもできるので、多くの病院で今でも行われている方法です。
しかし、超音波は水に浸漬しないと効果出ないので、瓶の中を水で満たす必要があり
準備に手間が掛かります。
また、穴があくのでアルミ箔がバラバラになり跡片付けにも時間が掛かる所が
デメリットとなります。
もう一つ以前からある確認方法で、超音波に反応し色が変化するインジケーターを
用いる方法です。
これは2センチほどの小瓶にガラスビーズが入っており、超音波により振動させられる
事で化学反応が起こり瓶の色が変わります。
最初は青色をしていますが、徐々に黄色などに変色し目視で超音波の確認ができる物です。
注意点としては、製品によって使用可能な温度が決まっており、熱消毒工程の90℃では
使用できない場合があります。
その時は、熱消毒工程の前で洗浄装置を止める必要があります。
また、インジケーターが動かない様にバスケットなどに固定する必要があります。3つ目が、超音波の発信を視覚化する超音波ビューアです。
NCC Column LIST
この超音波ビューアは、20センチほどのガラス製の容器の中に特殊なパウダーが
入っており、超音波の動きを瞬間的に目視で確認することできます。
使い方は簡単で、卓上超音波洗浄装置の洗浄槽の水にこの超音波ビューア沈めると
パウダーが超音波に反応し容器の中に縞模様が浮かび上がります。
事前の準備や後片づけも不要で、今までになかった新しい確認方法です。
今後もさらに便利で簡単な確認方法が生まれてくると思いますので、
新しい情報が入り次第、このコラムでご紹介していきますので、
お見逃しなく。