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医療機器洗浄アドバイザーコラム 第27弾
2023年05月16日こんにちは。関東エリア担当の竹内です。
この度の能登半島の地震により被災された皆様、ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い
申し上げます。皆様の安全と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
被災された皆様の生活が1日も早く平穏に復することをお祈り申し上げます。
この様な地震や災害の情報を耳にするたびに思う事ですが、地震・震災は何の前触れもなく突然襲って
来ます。それに対する対応際は、『前もって備えておくこと』『事前準備』しかないと考えます。皆様は、防災予防をされているでしょうか?例えば『防災グッツ』『ヘルメット・安全靴』などを玄関先に置いていますか?私も完ぺきではないのが現状なので備えあれば患いなしで準備と予防をして行きたいと
考えます。
今回は、この予防策にひっかけて『スタンダードプリコーション(標準予防策)』についてコラムを進めて行きたいと考えます。
現在当たり前となっている『スタンダードプリコーション(標準予防策)』は、『ユニバーサル
プレコーション(普遍的予防策)』のバージョンアップ版です。
『ユニバーサルプレコーション(普遍的予防策)』のとは、アメリカでHIV対策として考えられたもので、患者さんとの最初の関わりの時点で血液由来の感染源となる患者さんを断定できないという考え方をもとに、すべての患者さんの血液や体液はすべて感性の危険があるとして取り扱い、血液暴露による感染を防ぐと言う考え方です。
それから数年後、生体物質を隔離するという考え方を推奨し感染の可能性のあるものは血液や体液だけではなく、患者さんの汗を除いたすべての湿性の生体分泌物・排泄物に拡大させました。そこから約10年後に今までのユニバーサルプリコーションの定義や方法がまとめられ、整理・修正し『スタンダード
プリコーション(標準予防策)』としての定義を提示されました。
その、『スタンダードプリコーション(標準予防策)』の中に中央材料室にかかわる部分として使用済み医療器具の洗浄・消毒・滅菌すると言う項目があります。
ネット等を見ると『使用器具、エプロン・ガウンなどのリネンの適切な廃棄、洗浄→消毒
→滅菌へ進める』と言ったように簡単にだけ明記されています。
では、適切な洗浄とは?となります。
私がこの業界に入った時代は、中央材料室ではまだまだ『ユニバーサルプレコーション』より前の予防策『アイソレーション プリコーション(隔離予防策)』の考え方が残っており患者様に使用した医療器具を感染症と非感染症に分けて違う洗浄が行われていました。
NCC Column LIST
例えば、手術で使用した医療器具だと非感染症使用済器具は、全自動超音波洗浄装置や2槽式超音波
洗浄装置で洗浄・乾燥を行い滅菌へ・感染症器具は、消毒を行った後に全自動超音波洗浄装置や2槽式超音波洗浄装置で洗浄・乾燥を行い滅菌へと言ったように処理方法を分けて洗浄していました。
『スタンダートプリコーション(標準予防策)』が中央材料部に浸透するきっかけとなったのは、全自動の洗浄熱消毒装置(ウォッシャーディスインフェクター・真空超音波洗浄装置)の普及による病棟・
外来等で行われていた使用済みの医療器具の一次洗浄・消毒の廃止を行う中央化ではないでしょうか。
『スタンダートプリコーション(標準予防策)』と中央化により中央材料室に回収される使用済み
医療機器は、一次洗浄・消毒をされていない全てを感染物品として取り扱って行くと言う事に
なりました。その全ての感染物品の洗浄消毒の業務を担っているのが全自動の洗浄熱消毒装置
(ウォッシャーディスインフェクター・真空超音波洗浄装置)になり、その装置を隔てて不潔エリアと
準清潔エリアの区域区分を行っている病院様も多く見受けられます。
中央で洗浄をおこなう事により汚染拡散・職業感染の低減が図れ院内の感染管理の強化にもつながりますが、浄熱消毒装置(ウォッシャーディスインフェクター・真空超音波洗浄装置)で洗浄不良や消毒不良が発生すると汚染拡散・職業感染の拡大に繋がってしまいます。
なので!!洗浄がしっかり出来ているか?消毒が確実に出来ているかの確認は装置側のセンサーだけではなく確認を日々する必要があると言えます。
洗浄評価は、日々実施されている現場様は『医療現場における滅菌保証のガイドライン2021』の発刊もあり増えつつあると言えますが、熱消毒が確実に行えているかを装置側のセンサーだけではないダブルチェックを実施している現場様はほぼいらっしゃらないのが現状化と思いますが、洗浄と同じく熱消毒も確認が必要な重要ポイントと言えます。しかし、データーロガーなどは高価で手が出なし・・・
と悩まれている現場の方は是非弊社へご連絡ください。ルーティンで実施出来るA0値確認インジケータのデモンストレーションをさせて頂きます。ヨーロッパでは、スタンダートになりつつあるA0値確認インジケータでの安全保障を体感ください。