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医療機器洗浄アドバイザーコラム 第26弾
2023年04月28日こんにちは、中四国エリア担当の川端です。
今回のコラムは内視鏡の洗浄・消毒について、というテーマでお届けします。
日本での内視鏡の洗浄・消毒についてのガイドラインを調べると
2013年に改訂された『消化器内視鏡の感染制御に関するマルチソサエティ実践ガイド』があります。
これには器具の洗浄・消毒だけではなくレイアウトなどを含めた内視鏡室全体の感染対策や
医療従事者の健康管理などに至るまで幅広く記述がなされています。
また各項目の推奨度についても『Ⅰ』は全ての施設で実施すべき事柄、
『Ⅱ』必須ではないが実施が望ましい事柄、と推奨事項がレベル分けされています。
内視鏡のスコープは自動洗浄・消毒装置を使用して行っているケースが多いと思いますが
それを行う前にスコープに対する適切な用手洗浄が必要である、とされています。
理由はそれを省くとスコープを十分に消毒することができないから、ということです
スコープの消毒効果を高めるためには、消毒を行う前に洗浄により病原微生物数をできるだけ減少
させることが重要である。と記述されています。
消毒薬は汚染物を凝固・固着させてその後の効果的な洗浄・消毒の障害となる。
ということも洗浄前に消毒薬を使用してはならない理由のひとつです。
現在、日本で認可されている高水準消毒薬は、グルタラール、フタラール、過酢酸の 3
剤で消毒に要する時間や器材へのダメージ度合いなど利点や欠点がそれぞれにあり、
当実践ガイドでは表にして分かりやすく表記されています。
また、生検鉗子、穿刺針、ポリペクトミースネア、ERCP カテーテルなどの内視鏡処置具は、
スコープを介して粘膜に接触したり、粘膜を通過して無菌の組織に入るものであり、
それらの洗浄・滅菌も非常に重要になります。
これらのリユーザブル処置具の洗浄には超音波洗浄装置を用いる(推奨度Ⅰ)。とされており
洗浄処理には用手洗浄や酵素洗浄剤の浸漬洗浄だけでは不十分であり、
このような微細な部分の汚れを効果的に落とすことができるものは、
超音波洗浄装置をおいては見当たらない。とも記述されています。弊社におきましてはこれらのリユーザブル器具の洗浄に適した卓上超音波洗浄機
NCC Column LIST
『Elmasonic EASY』シリーズがございます。
ドイツ製の非常に優れた洗浄力を持つ超音波洗浄機で
①サイズが豊富なこと
②医療機器登録されていること
③80℃までの温度管理が可能で熱消毒まで行えること
などの特長があります。
卓上超音波洗浄機の導入を検討されている施設様はぜひお問合せください。