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2022年12月23日

近畿・東海・北陸エリア担当の竹中です。
年末の忙しい時期ですが、皆様お元気でしょうか?

今回は、ウォッシャーディスインフェクターで使用する各種洗浄インジケーターの
選定方法についてお話しします。

中材業務研究会などの企業展示に参加させて頂く事がありますが、
その際に病院で使用されているインジケーターについて質問をすると一番多い回答が、
「紙タイプのインジケーターを1日1回程度入れている。」です。
この紙タイプのインジケーターは、赤色などの着色成分が塗布されており、
その落ち具合で、評価を行う物です。
ではこのインジケーターで、何を評価できるか皆さんご存知でしょうか?
答えは、洗浄プロセスの結果に影響を与える4要素(温度、時間、洗浄液、物理要素)の
確認が出来ます。簡単に言うと洗浄装置が正常に稼働しているかの確認です。
例えば、洗浄剤が投入されているか、プロペラが回っているかなど。
よって、現場で使うインジケーターとしては、ベースになる評価ツールです。
注意点としては、製品によって色素が常に残ってしまう物もあり、
稼働状況の判断が難しいので、正常な状態で全て色素が落ちる製品を選んで下さい。
ただし、このインジケーターでは、清浄度を確認する事は出来ません。

そこで必要になるのが、滅菌保証のガイドライン2021にも記載されている
疑似血液を用いた洗浄評価です。
例えば、ISO1588-5の洗浄評価用汚染物質に準拠した、羊のヘパリン添加血液を用い、
洗浄物と一緒にウォッシャーディスインフェクターに入れ、
疑似血液の落ち具合で、簡単に洗浄評価を行うインジケーターがあります。
この様な洗浄評価インジケーターの使用頻度については、
洗浄装置1台に対し週1回程度行い、経過を記録に残す事をお勧めします。

最後にもう一つ重要な洗浄評価ツールについて。
紙のインジケーターや疑似血液のインジケーターは、あくまでも疑似的な汚れの
落ち具合を確認しているだけで、実際の器材が洗浄できている確認は出来ません。
そこで重要なのが、器材に残った残留タンパク質の計測です。
以前から滅菌保証のガイドラインにも記載されている残留タンパクの確認は、
日々の業務でチェックを行うのは容易ではありませんでしたが、
最近では、比較的簡単に残留タンパクの量を数値化し記録に残せる製品も出ています。
残留タンパクの量を色の変化で確認する物は以前からありましたが、
更に進化しています。製品の選定基準としては、評価対象となる器材の再洗浄が不要な製品は、
中材業務の負担を抑える事が出来るのでお勧めします。
また、滅菌保証のガイドライン2021に準拠した製品を選定する事も需要で、
例えば、たんぱく質の抽出方法では、OPA変法やBCA法・CBB法に
対応している製品を選ぶ事が重要です。

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