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バリデーションとは!?
2022年05月18日今回は、IQOQについて、ご紹介します。
IQOQといえば、研究や製造の現場では馴染みのある言葉ですよね。最近では、医薬品の流通過程(GDP)のガイドラインにも必要性が記載されています。
製造・販売業者も、もちろん現場の方々も正しく据付けることはもちろん、必要時応じて正しく操作ができることを保証するために「IQ・OQを実施」することが求められます。
「そもそもIQ・OQって何?」・「バリデーションのことだよね?」・「いつ、どういう時に行うの?」
IQ・OQそしてPQをセットで「適格性確認」とも言われます。それぞれこのような意味があります。
IQ(Installation Qualification 据付時適格性確認
→機器、測定器、製造設備などの設備が、正しく据付られ、仕様書どおりに作動することを確認し、記録すること
OQ(Operational Qualification 運転時適格性確認
→機器、測定器、製造設備などの設備が、仕様書通りに期待されている能力を発揮するかどうかを確認し、記録すること
PQ(Performance Qualification 性能適格性評価
→設備およびそれに付随する補助装置およびシステムが、承認された製造方法および規格に基づき、効果的かつ再現
よく機能できることを確認し文書化すること。
製品完成時にメーカーで検査を行っていても、出荷してから設置までの間に不具合が発生していしまう可能性もあります。
そこで、設置した状態で確認して初めて「本来の目的を有する機器」だと考えるんです。「設置した状態」といっても、もちろん稼働させての確認が必要です。
OQでは「無負荷」、つまり試運転です。クリスマスツリーであれば「装飾していな状態」でLED点灯し、点灯しないLEDがあるか確認します。
PQでは「有負荷」、つまり実際の使用方法で稼働させます。クリスマスツリーであれば「もみの木に装飾を行い」LEDを点灯しもみの木が美しく見えるか確認します。
製品の導入時にIQとOQを行い、稼働を始めたらPQを定期的に行うというのが一般的です。
定期的にPQで稼働状態を確認しつづけることで、本来の目的に合致した運用ができている、と言えます。
このようにIQOQを行い、さらに使用時のPQを定期的に行うことで「本来の性能を発揮できる機器を使用しています!」と
NCC Column LIST
なります。
GMPなどのガイドラインでも、医薬品の製造や品質管理の現場のIQ・OQ・バリデーションを実施するなどの管理が求め
られています。
一連の確認を行い、文書化することを「バリデーション」といいます。
※ バリデーション=validation 本来、検証とか妥当性など、という意味です。
「どの製品に対し行うのか」・「どのような内容で行うか」・「いつ行うか」は、装置メーカーが義務付けているわけではありません。「使用する現場側」が決めます。一般的には、GMPなど各指針にもとづき指定されます。