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医療機器洗浄アドバイザー コラム第四弾
2021年06月03日近畿・東海・北陸エリア担当の竹中です。
医療器材の再生業務で重要ポイントと言われる洗浄における清浄度確認を皆様は、どの様に確認されているでしょうか?
目視?インジケーター?チャレンジデバイス?
様々な選択肢はありますが今回は、医療器材の清浄度を確認する残留タンパク拭き取りチェッカーの選定ポイントと進化についてお伝えします。
先月、ある病院の中央材料部(中央滅菌部)スタッフの方から次の様な相談を受けました。「簡単に清浄度を確認する商品がないか?定期的に洗浄度の確認をしているが、確認後に器材の再洗浄が必要で、結果がでるまでに時間が掛かるなどの問題があり、もっと簡単に清浄度を確認ができる商品があれば現場的には使いたい。」と言う事項でした。
洗浄後の医療器材清浄度を確認する方法は、タンパク質を検出する方法・ヘモグロビンを検出する方法・ATPを検出する方法などがあり、判定法は、目視、色素染色、抽出などがあります。それぞれ特徴があり製品選択に悩まれる事も多いかと思われます。
しかし、選定にあたり下記の要件が重要です。
①現場で容易に検査が行える
②検査後、手術器材の再洗浄を必要としない
③結果がでるまでに時間が掛からない
④ある程度の数値化も計られ管理しやすい
⑤標準規格に準拠している
⑥変性したタンパク質も検知できる
この6項目を全てクリアーする商品があるか?と言う事が気になると思われます。
そこで、今回は弊社が販売を行っている「PRO1MICRO」に関し上記6項目に照らし合わせて商品説明をさせて頂きます。
NCC Column LIST
① 現場で容易に検査が行える=簡単に残留タンパクの検出ができ、さらに定量化(数値化)が可能です。
② 検査後、医療器材の再洗浄を必要としない=拭き取りに滅菌水を使用するため検査した医療器材は、直ぐに組み立てへ回せます。
③ 結果がでるまでに時間が掛からない=専用のインキュベーターで、60℃10分でインキュベートで結果を得られます。
④ ある程度の数値化も計られ管理しやすい=タンパク質の残量を原子吸光光度法により、定量化しプリンターで出力します。これにより、正確な清浄度確認を簡単に行う事ができます。
⑤ 標準規格に準拠している=HTM01-01/HTM01-05とISO/TS15883-1の残留タンパク質試験に準拠しています。
⑥ 変性したタンパク質も検知できる=パイロジェンの内部にもタンパク質物質が存在しておりタンパク質を検出する事が可能です。
ただ、「PRO1MICRO」も万能ではなく、ラパロ鉗子などの内腔のある手術器材の拭き取りには対応できません。
最近、内腔用の残留タンパク拭き取りチェッカーの情報も海外から入ってきていますので、次回はその情報をお伝えできればと思いますので次回竹中コラムを乞うご期待下さい。