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2024年11月07日
中央材料室の区域区分に関して

2024年10月31日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第43弾

2024年10月03日
立ち仕事の身体への負担と負担軽減の工夫

2024年09月24日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第42弾

2024年09月09日
医療器具洗浄のヨーロッパ情報と洗浄評価実施のタイミングと種類

2024年08月22日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第41弾

2024年08月05日
洗浄装置への積載前一次洗浄処理方法と種類

2024年07月22日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第40弾

2024年07月02日
中央材料室で使うシステムシンクと家庭用システムシンクとの違いについて⁉

2024年06月14日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第39弾

2024年06月10日
ウォッシャーディスインフェクターと超音波洗浄の洗浄スタイルと特長

2024年05月10日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第38弾

2024年05月09日
医療機器”洗浄スポンジ”や”洗浄ブラシ”の交換時期判断基準

2024年04月30日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第37弾

2024年04月12日
なぜ?家庭用食器洗浄剤を使用してはダメなのか?

2024年04月11日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第36弾

2024年03月01日
純水装置(RO製造措置)の注意点や管理ポイント

2024年02月17日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第35弾

2024年02月10日
病院が行っている一般排水と感染性排水の処理方法

2024年01月29日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第34弾

医療器具洗浄のヨーロッパ情報と洗浄評価実施のタイミングと種類

2024年09月09日

秋の訪れとともに、心地よい風が吹き始めるこの季節。
夏のアクティブなイベントや話題が終わり、気が付けば9月で1年の半分以上を走り抜け、疲れが見え始める方も多いのではないでしょうか。
秋は、食欲の秋、読書の秋、芸術の秋、スポーツの秋など『○○な秋』で思いつくものが多い季節でもあります。私も自身の成長も考え『学習の秋』として滋賀県豊郷町にあります近江商人の原点、伊藤忠兵衛記念館へ行って来ました。
この記念館は、伊藤忠・丸紅の創業者、初代伊藤忠兵衛の旧邸で二代目忠兵衛の生家でもあります。初代忠兵衛は、「真の利益とは、お客様のために働く事を通じ世の中に貢献するという、商売人本来の勤めを誠実に果たした結果として手にするものでなくてならない」という信念(スピリット)があったようです。私も中材関連商品のバイヤーとしてお客様の要望にパッチとはまる商品を世界から見つけ出し医療と言う世の中に貢献して行きたいと思います。そこで今回のコラムでは、中材関連商品のバイヤーとして皆様に『医療器具洗浄における注意点とヨーロッパでの最新スタイル』の情報を提供したいと思います。

手術器具の洗浄は、病院や医療施設において極めて重要なプロセスです。適切な洗浄が行われない場合、感染症リスクが高まり、患者の安全が脅かされます。
ヨーロッパでの最新の手術器具洗浄スタイルはどうなっているのかと言うと手術器具洗浄に関する技術と規制が進化しています。以下に、いくつかの最新のトレンドをご紹介します。

1. 自動化とAIの導入
洗浄プロセスの自動化が進んでおり、AIを活用した洗浄機が登場しています。これにより洗浄効率が向上し、ヒューマンエラーが減少しています。特に複雑な手術器具の洗浄では、AIが汚れの残存リスクを評価し、適切な洗浄プログラムを自動選択するシステムが導入されています。

2. 環境にエコな洗浄技術
ヨーロッパでは、環境に配慮した洗浄技術が推奨されています。従来の化学薬品を使用した洗浄から、より環境に優しいバイオ酵素や低温プラズマを使用した洗浄方法へと移行が進んでいます。水の使用量を削減するための乾式洗浄技術や、再利用可能な洗浄液を使用するシステムも普及しています。

3. トレーサビリティとデジタル記録
手術器具の洗浄履歴をデジタル化し、トレーサビリティを確保することが重要視されています。洗浄工程が記録され、後で確認できるようになっていることで、感染予防対策が強化されます。このデジタル記録は、院内感染防止や規制遵守のための監査にも活用されています。

4. 洗浄専用の隔離ルームの利用
特定の手術器具に対しては、洗浄専用の隔離ルームが使用されることがあります。これにより、洗浄中に器具が外部の汚染物質に触れるリスクを最小限に抑えることができます。

5. 持続可能性と規制強化
ヨーロッパでは、医療機器の持続可能性を高めるため、再使用可能な器具の使用が推奨されています。これに伴い、再使用のための徹底した洗浄・滅菌プロセスが規制されています。

この様にヨーロッパでの手術器具洗浄の最新スタイルは、安全性と効率性、そして持続可能性を重視したものになっています。この安全性を保障するのに最も有効な手段が洗浄評価だと言われています。また、洗浄評価は、使用する洗浄剤の適合性や効果を確認するためのプロセスであり、これにより洗浄プロセスが正しく機能しているかを確かめます。洗浄評価の種類は、以前のコラム『医療機器洗浄アドバイザーコラム 第23弾』に詳しく書かれているので、今回は、洗浄評価を実施するタイミングについて詳しく解説します。

代表的な洗浄評価のタイミング

1. 洗浄剤導入前
目的:新しい洗浄剤を導入する前に、試験的な評価を行い、その適合性を確認します。この段階で問題がないことを確認してから、実際の運用に移ります。
2. 洗浄プロセス変更時
目的:洗浄手順やプロセスを変更した際、変更が適切かどうかを確認するために評価を行います。特に、新しい器具や技術を導入した場合に重要です。
3. 定期的な監査
目的:洗浄プロセスの安定性を確認するために、定期的な洗浄評価を実施します。これにより、長期間にわたるプロセスの一貫性を保証します。
4. 器具の状態に異常が見られた時
目的:洗浄後の器具に問題が発生した場合(例えば腐食や残留物の増加)、即時に評価を行い、原因を特定して対策を講じます。

適切な洗浄評価を実施することで、手術器具の安全性と効果的な洗浄を確保することができます。洗浄剤の選択だけでなく、プロセス全体の管理と評価が患者の安全を守る上で不可欠です。また、手術器具洗浄の分野は、技術の進化や医療現場のニーズの変化に伴い、今後さらに高度化が求められ。洗浄プロセスの効率化、洗浄評価の精度向上、そして持続可能性の向上が追及され今、よく耳にするQMS(クオリティマネジメントシステム)が不可欠な運営が求められます。近未来では技術革新と環境への配慮が融合した形で進展していくと予測されます。自動化とAIの導入、リアルタイムでの評価システム、持続可能な洗浄技術、そして国際的な標準化が、この分野の将来を形作ると言われています。また、技術者の教育やトレーニングの進化により、常に高い品質が保たれることが要求される事となります。私どももこの時代におけるバイヤーとしての役割を認識し、皆様により良い情報をお届けする事を誓います。

何か新しい情報が欲しい方は、弊社営業担当者へお伝えください。月刊NCC(無料)を提供させて頂きます。

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