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2024年03月01日
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純水装置(RO製造措置)の注意点や管理ポイント

2024年03月01日

3月に入り過ごしやすい気温がようやく続くようになって来たと思います。
私は、花粉症になってもう20年を過ぎようとしています・・・
この時期になると『花粉が飛ぶ』と言う恐怖心にかられます。
花粉症は症状の一つで、免疫の過剰反応によって起こる様で、私自身も出張が多い仕事柄ですが花粉症に負けない体をつくるためには、さまざまな栄養素を摂取できるようにバランスの良い食事をとることを心がけています。甘いものや脂っこいものが大好きな私なので、取りすぎなど栄養の偏った食生活を送らない様に気を付けています。栄養が偏った生活をしていると自律神経が乱れて免疫機能が正常に働かなくなり、花粉症の悪化につながる情報がネットなどに多く出ています。皆さんバランスの良い食事はとれていますか?健康な体を維持するには日々の食生活が大切ですね。

洗浄にもバランスの取れたもの必要だと言われています。それは、水と言う事が言われます。先月の『医療機器洗浄アドバイザーコラム 第35弾』にも『洗浄に使用する水と滅菌に使用する水』で水質に関して詳しく説明がされていますが、バランスの取れた水とはどいう事かと言うと洗浄装置や滅菌器に使われる水が再生される医療機器に劣化や表面変化を与えないと言う事がバランスの取れた水と言われるものになるのではないでしょうか。
このバランスの取れた水こそが純水(RO水)で、滅菌器や洗浄装置(ウォッシャーディスインフェクター)の最終工程で使用され、『医療機器洗浄アドバイザーコラム 第35弾』でも説明を行っている通りガイドラインでも水質基準が決められています。

この純水を製造する純水製造の原理はと言いますと、主に逆浸透(Reverse Osmosis、RO)という技術を用いています。逆浸透は、半透膜を通じて溶媒(通常は水)が溶質から溶媒へと移動する自然現象の逆のプロセスです。

以下に、純水製造の原理を詳しく説明します。

逆浸透膜の構造:
逆浸透膜は、非常に微細な孔を持つ半透膜です。この膜は、水分子は通過できるが、溶質や不純物などの大きな分子やイオンは通過できないように設計されています。

浸透圧の原理:
逆浸透は、浸透圧の原理に基づいています。浸透圧とは、溶媒の溶液が溶質との濃度勾配を減少させるために発生する圧力です。浸透圧が高い側から低い側へ水分子が移動し、この現象が逆浸透の基礎となります。

逆浸透のプロセス:
RO装置では、逆浸透膜を使用して水を精製します。水は逆浸透膜を通過し、大きな分子やイオンは通過できません。このプロセスにより、不純物や溶質が取り除かれ、高純度の水(純水)が得られます。

圧力の応用:
逆浸透膜を使用する際には、通常の浸透圧を超える高圧を加える必要があります。これにより、逆浸透膜を通過する水の量が増え、精製された水の量も増加します。

前処理の重要性:
RO装置を効果的に運用するためには、前処理が不可欠です。水中の不純物や微生物を除去することで、逆浸透膜の目詰まりや劣化を防ぎ、装置の寿命を延ばします。

この原理で製造された純水(RO水)が医療機器に劣化や表面変化を与えないと言う部分で医療機器再生工程では、重要なポイントとなります。この重要ポイントの純水製造装置ポイントをあまり知らないと言う現場責任者の方もいらっしゃると思うので簡単に注意点や管理ポイントなどをまとめさせて頂きます。

純水(RO水)は、逆浸透膜を通じて水中の不純物や重金属イオンを取り除き、高純度の水を精製します。この製造装置は、逆浸透圧を利用して水を精製します。しかし、逆浸透膜の孔径を選定することは純水の品質に直結します。孔径を小さくすれば高純度の水が得られますが、その分精製速度が低下し、高い圧力が必要になります。したがって、非純水の不純物量や必要な純度に応じて適切な逆浸透膜を選択する必要があります。

純水製造装置(RO装置)を使用する際には、前処理が不可欠です。逆浸透膜の目詰まりを防ぐために、水中の不純物を除去する必要があります。再生用水や井戸水など、不純物が多い水を使用する場合は特に注意が必要です。前処理用のプレフィルターの交換時期は守りましょうと言う事です。

さらに、逆浸透膜から排出される濃縮水の処理も重要です。適切な処理を行わないと、装置の効率が低下し、膜の寿命が短くなる可能性があります。また、その濃縮水を回収し再利用しランニングコストを抑える製造装置もありその様な装置を採用している現場では、RU膜を使用しているのでRU膜の管理が不可欠です。定期的に膜寿命の確認をしましょう。

それから、濃縮水と回収率のバランスも重要な要素です。純水製造装置(RO装置)では、原水の供給量に対するRO膜を透過した量が回収率となります。回収率が適切に設定されていないと、膜の透過性が低下し、装置の効率が損なわれます。

純水製造装置の選択は、水の品質や効率に直結する重要な決定です。適切な装置を選択し、適切に運用することで、清潔で安全な水の確保が可能となります。

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