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医療機器洗浄アドバイザーコラム 第33弾
2023年12月14日~WDの最終工程で使用するリンス剤について~
今回のコラムは竹内が担当させて頂きます。
早いもので師走となり、暖冬とはいえやはり寒い日がこれから続くので、体調管理に気をつけて楽しい
年末年始をお過ごしください。
今回のコラムでは、ウォッシャーディスインフェクターの洗浄仕上工程で使用する溶剤について使用の
賛否は様々な学会等で発表がありますが、使用する場合にどの様な溶剤がお勧めなのかの情報提供をさせて頂きたいと思います。
ウォッシャーディスインフェクターの仕上洗浄工程で使用する溶剤の代表的な溶剤は潤滑・乾燥促進剤かと思います。この潤滑・乾燥促進剤に関しては、竹中が担当しました医療器材洗浄アドバイザー第10弾で詳細情報がアップされていますのでご確認頂ければと思います。
この潤滑・乾燥促進剤以外に仕上洗浄工程で使用する溶剤はリンス剤ではないでしょうか。
海外では、こちらのリンス剤が一般的となっています。その理由は洗浄された医療器材の仕上がりが非常に綺麗で、『無影灯下へ出た医療器材の輝きが変わった』と言われるほど仕上がりが変わるからだと言えます。そうすると器材の潤滑性についてはどの様に対応を行っているかというと、組立て作業時に器材の動作確認を実施しその時点で動きが悪い医療器材に対してのみ医療用ホワイトオイル
(パラフィンオイル)の噴霧を行い、潤滑の必要ではない医療器材には噴霧しないと言う効率性を追求しているのではないかと思います(以外の原因も様々あるとも言われているのでこれに限った事ではありません)。
ではリンス剤を使用することで医療器材がどうして本来の輝きを取り戻すことができるのか、その原理を説明させて頂きます。
NCC Column LIST
弊社の取り扱い製品での説明となってしまいますが、クエン酸と非イオン性界面活性剤がベースの
リンス剤の場合では、クエン酸で洗浄において使用する水や洗浄剤によって医療器材表面に起きる変色
トラブル(医療器材変色トラブル:私が担当しました医療器材洗浄アドバイザー第9弾で詳細情報が
アップされていますのでご確認頂ければと思います)や無機物堆積物の形成を防ぎます。非イオン性界面活性剤では、乾燥を促進し使用する洗浄水純度で発生する水汚れの形成・白灰化現象も防止します。
この2つの特長により医療器材の仕上がりの輝きが変わってきます。
私もウォッシャーディスインフェクターの槽内変色や医療機器表面トラブルについて多々ご相談を受けますので、多くの現場様がこの問題や課題を抱えている事を実感しています。
この情報をご覧になられている方々は、この様な問題や課題の壁に当たっているのではないでしょうか?悩みを解消する手段がご提案できるかも知れませんので是非弊社営業担当者へご連絡いただければ幸いです。
参考弊社医療機器洗浄アドバイザーコラム
医療器材洗浄アドバイザー第10弾~ウォッシャーディスインフェクターで使用される潤滑剤~
https://www.ncc-medical.com/column/498
医療機器洗浄アドバイザーコラム第9弾~医療器材表面や洗浄槽トラブル回避~
https://www.ncc-medical.com/column/485