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医療機器洗浄アドバイザーコラム 第25弾
2023年03月11日近畿・東海・北陸エリア担当の竹中です。
一年で一番忙しい時期と言われる年度末ですが、皆様お元気でしょうか?
今回は、洗浄装置の定期点検重要性についてお話しします。
我々も真空超音波洗浄装置(USPシリーズ)を販売しておりますので、
洗浄装置の故障(トラブル)は、他人事ではありません。
導入から数年では、大きな故障は起きにくいですが、それでも1年で劣化が進む
消耗品もあり、1年に1回の定期点検の実施を推奨しています。
具体的に、我々が恐れる故障(トラブル)ワースト3をカントダウンします。
・ワースト3 電磁弁の動作不良
洗浄装置には、何台もの電磁弁が常に稼働しています。
蒸気、真空、洗剤、給水、給湯、給水、RO水、排水用などがありますが、
それぞれの電磁弁は、必要な時に閉じ、必要な時に開く事で、水が溜まり、
洗剤が投入され、水温が上昇します。
もし、蒸気電磁弁が完全に開かないと規定温度まで到達する時間が長くなり、
結果として、洗浄時間が長くなり中材業務に影響が出ます。
対策としては、最低年に1台ずつ電磁弁を交換します。
特に消耗の激しい蒸気用電磁弁は、1年に1回の交換を推奨します。
・ワースト2 洗剤の分注量不足
洗剤は、洗剤ボトルに刺したホースから装置内に入り、洗剤ポンプが回り吸い上げ、
更に洗剤電磁弁が開くと洗浄槽に洗剤が注入されます。
ホースやポンプ内部のチューブは直接洗剤に触れる為、アルカリ性や界面活性剤で
劣化します。最悪の場合洗浄プログラムで設定した、洗剤量が投入されず、
洗浄不良が発生する事があります。
また、洗剤用の電磁弁の動作不良でも同じ事が発生します。
残念ながら目視だけでは、洗剤投入量は確認できません。
対策としては、ホースやチューブは1年に1回交換をお勧めします。
ワースト1 水漏れ
装置内には、蒸気、給湯、給水、RO水、排水のホースや配管がありますが、
ホースの破裂やつなぎ目から漏れる事があります。
最悪の場合、中材の床が水浸しになり、更に下の階に水が流れていく事もあり、
想像するだけで恐怖です。
対策としては、ホースの交換やつなぎ目の確認、増し締めを行います。
ただし、上記の対策を行っても故障するのが機械で、急に故障した時の対応策を
NCC Column LIST
お伝えします。
① 水漏れの場合は、先ずは蒸気、給湯、給水、RO水などのバルブを閉めます。
浄装置の外部にあるので、事前にバルブの場所を把握して下さい。
② 洗浄装置のエラーメッセージなどを確認しその内容をメーカーに伝える。
③ エラーが出た時の状況を記録し詳細をメーカーに伝える。
不具合時の状況が分かれば、メーカー側も対応がしやすくなり、
復旧までの時間も短くなりますので、ご協力をお願い致します。